今回紹介するのはSalt and Sanctuaryです。
ゲームとしては育成要素も探索の自由度も高くボリュームのあるゲームです。
反面、不親切な部分や取り返しのつかない要素も多いのでそれを踏まえて上でハードなメトロイドヴァニア系のゲームがやりたいという人にはとてもオススメのできるゲームです。
攻略サイトや周回プレイを前提にすると、楽しくプレイすることができると思います。
リリース日 | 2018年8月2日 |
対応ハード | Switch / PS4 /Xbox |
ジャンル | アクション |
プレイ人数 | 1~2人 |
価格 | 1780円(税込) |
ゲーム自体はとても綺麗な2Dとなっており、好印象でした。
最近のゲームだとオクトパストラベラーを重ねることもありました。
装備によって見た目が変わったり、性能も全く違い自分好みのキャラクターに育てることができます。
詳しくは後述しますが、決められたクラス(職業)はあるものの、そこから育成の仕方次第で魔法の使える戦士にしたり、ガチガチの魔法使いにすることもできます。
自由度が高く、難易度の高いアクションゲームが好きな人にはオススメできるゲームです。
評価
総評 | 8 |
ストーリー | 6 |
曲 | 6 |
システム | 9 |
キャラクター・世界観 | 8 |
ボリューム | 10 |
ボリュームだけは本当にすごいです。
1周クリアするだけでもかなり骨が折れますが、キャラクターや育成の仕方によって全く違う体験ができるので、違うクラスのキャラクターを作って何度もプレイしたくなります。
セーブデータもそれを見越してか10個まで作成することができます。
また、マルチプレイを楽しむためにはこのセーブデータの中でキャラクターを作成する必要があるので、マルチをしたい人は2P用のキャラクターを作っておきましょう。
良かった点
自由度の高い育成要素
基本的にはレベルを上げることで体力と耐久値が上がり、追加で黒の真珠を手に入れることができます。
黒の真珠はスキルツリーを開放することに使うことができ、これによって自由なキャラクターの育成が可能になります。
主なスキルツリーのマスとして
・能力UP
・クラスアップ(使える装備が増える)
・ポーション携帯数UP
があります。
クラスアップはある程度上げておかなければ、強い装備が付けられなくなりますが、下位の装備でも強いものがあるので2つぐらいは優先的に上げて、それ以降は必要に応じてで大丈夫です。
ポーションは早めに取っておくほうが冒険が楽になります。(結構マスが散らばっているので優先しすぎると能力が中途半端になるので取れる位置にあるなら取れるなら取るぐらいの優先度)
後は好みのプレイスタイルに応じて能力上昇を取っておけば基本的には大丈夫です。
クラスごとに全く違う立ち回り
Salt and Sanctuaryは初期クラスで以下のクラスを選ぶことができます。
・騎士
・魔法使い
・パラディン
・盗賊
・料理人
・聖職者
・平民
・狩人
その後、スキルツリーを開放していくことで上級職を取得することができます。
しかし、どのクラスを選んでも明確にキャラクターのクラスが決まるわけではありません。
魔法使いが騎士のクラスをを取得すると、お互いの装備を使えるようになるだけで、どちらかのクラスを選択しなければいけないわけではありません。
騎士の大きな盾を持ちながら杖を持つこともできるということです。
そのため、クラスによるステータスボーナスはありません。
自分好みのキャラクターで冒険を楽しみましょう。
スタイルはクラスに依存するより、武器によって依存すると思った方が良いです。
騎士でも魔法使いでも杖を装備するとアクションは同じです。
圧倒的なボリューム
とにかくMAPが広いです。
遊びつくすには相当な根気が必要になります。
1周で遊びつくすより、周回を前提にした方が快適に遊ぶことができます。
プレイヤー自身の知識を蓄えることで、キャラクター育成に役立つ要素が多いので何度もプレイして遊ぶことができます。
気になった点
ステータスやアイテムに要素が多すぎるので攻略サイトなしではキツイ
このゲーム、とにかく初心者に優しくないです。(そもそも1なので初心者前提ですが…)
その1番の理由がステータスです。
このようなオーソドックスなステータスだけでなく、
献身、フォーカス、装備重量などわかりにくいものも多く、
耐性の種類も多すぎてどの装備をつけるべきなのかもわかりにくいです。
バランスも何の意味があるのかわからなくて当然です。
このように普通のゲームには採用されていないステータスが多いため、キャラクターを自分好みに強くするために、攻略サイトがないとハードルが高いです。
しかも、装備重量は結構大切で、重たい装備をつけると移動速度が遅くなるだけでなく、回避距離が落ちるデメリットもあります。
そのため、裸で立ち回ることも意外と有効な手段となります。
また、アイテムの数も多く、武器、防具、魔法、アイテムの数は600種類以上、アップグレードやクラフトも可能となっています。
よく作りこんだゲームだなと感心しますが、逆にライト層には超えられないハードルとなってしまっている印象です。
「宗教」関連で取り返しのつかない要素が多い
取り返しのつかない要素として「宗教」があります。
宗教のシステムがわかりにくいだけでなく、取り返しのつかない要素も盛りだくさんなので、このせいで私は3回ぐらいゲームをリセットしてキャラクターを作りなおしました。
購入を検討している人のためにも丁寧に説明していきます。
このゲームはエリアごとに宗教が決まっており、そのエリアのサンクチュアリ(セーブポイント)がアイテムの補充をしたりレベルアップをする拠点となります。
最初は何もない教会ですが、アイテム(石)を捧げることで、商人が来たり、鍛冶屋が来たり、ワープをさせてくれる案内人が来ます。
ここで1つ取り返しのつかない要素として、石の数に限りがあり、全てのサンクチュアリに置くことができません。
特に案内人の石は序盤から全てのサンクチュアリに置いていくと後半にワープポイントが作れなくなり不便になります。
また、宗教ごとに得られるバフや補充されるポーションの種類が異なり、効果が変わります。
上手く切り替えられると面白い要素なのですが、エリアごとに決まっているのでそのエリアのアイテムに順応するしかありません。
そしてもう1つわかりにくい要素として「背教」というシステムがあります。
所属している宗教以外のサンクチュアリにはアイテムを捧げることができず、サンクチュアリを便利にすることができません。
そこで背教をすることで、新たな宗教を信仰し、サンクチュアリにアイテムを捧げることができるようになり、商人や案内人を呼ぶことができるようになります。
しかし、背教をするとお金を払うまで以前の宗教を信仰することができなくなります。
つまり、前の拠点に再びアイテムを捧げることができなくなるということです。
案内人の石を手に入れてワープポイントを作りたいから戻ろうと思っても、既に異教徒。
信仰してアイテムを捧げることができないのです。
また、商人のラインナップもサンクチュアリごとに異なるので、背教のタイミングが重要になります。
とにかくシステムがわかりにくく、やってみたものの取り返しが付かないことになってしまった、というのが私の体験談です。
異教徒になっても、他の人間に狙われたり、サンクチュアリが使えなくなるわけでないのでそこはご安心ください。
すでに呼び寄せた商人や案内人はしっかり仕事をしてくれます。
そのため周回プレイをすることで知識を得て快適に遊びやすくなるわけです。
デスが重い割に初見殺しが多い
このゲームは敵を倒すことでソルト(経験値)が手に入ります。
そのソルトを使ってサンクチュアリでレベルアップをすることができます。
しかし、デスをしてしまうとその場にソルトを全て失い、代わりにソルトを持った影が残ります。
再びその場所に行って影を倒すことで回収することができますが、影を倒す前に再びデスしてしまうと以前の影は消え、完全にロストしてしまいます。
デスのタイミングで持っているお金の10%を失うデメリットもありますが、それ自体は消費アイテムにでも変えておけば大量に所持することはないのであまり気にしなくて大丈夫です。
レベルが上がってくるとレベルアップに必要なソルトの数が増え、持ち合わせるソルトの数も増えていき、デスが恐ろしくなっていきます。
このゲームは初見殺しも多く、いわゆる死にゲーなので心を折られるタイミングが多いことは約束します。
私が1番やられたのは上から物が落ちてくる落下トラップです。
序盤は威力が高く、落ちてくる場所がわかっていないと絶対死にます。
また、落下ダメージがある為、敵に弾かれて落ちるパターンも。
何度それで死んだことか…。
初心者あるあるの死因TOP2だと思っています。
魔法が心理的に使いにくい
このゲームではフォーカスがMPの役割をします。
青いスタミナゲージの下にある白いゲージがわかるでしょうか?
それがフォーカスです。
使うことで減っていくのは当たり前ですが、なんと減ったフォーカスゲージのところまでしか、青のスタミナゲージも回復しなくなってしまいます。
フォーカスゲージを使い切ってしまうと魔法が使えなくなるのはもちろん、スタミナが半分まで減ってしまうのでとても動きにくくなります。
スタミナは攻撃をすることにも、回避をすることにも使うので当たり前の行動がかなり制限されます。
そういった点から魔法が心理的にも実用的にも使いにくい存在となっています。
武器の調整バランスが悪い
武器の種類がとても多く、16種類もあります。
私は身軽に動き回ることが好きなのでダガーを使ってプレイしていました。
しかし、どうしてもリーチが短く相手をノックバックすることができないので被弾が多く、苦戦していました。
冒険の途中、クレイモアという大剣を手に入れ、使ってみたところ敵が一振りで倒れていきました。
また、上方向への判定も広く、とにかく使いやすいの一言でした。
後々調べたところやはり大剣がめちゃくちゃ強いとネットでも評判でした。
それぐらい大剣を振り回すだけで難易度が落ちるゲームです。
大剣は重量が重いので動きにくくなりがちですが、そこで裸になる選択肢が生まれます。
装備重量を大剣に割くことで、身軽に動きつつ、とんでもない火力が出ます。
敵を一振りで倒せなくなってきたら筋力を上げて火力を上げましょう。
それで大体解決します。
そもそも1撃で倒せるので防御力なんか気にする必要がありません。
まとめ
説明不足な部分や複雑な要素も多く、1人で情報なしで進めるのはかなりハードなゲームです。
しかし、Salt and Sanctuaryというゲームの真髄を理解できた時、没頭することになるでしょう。
私は気づけば3日でプレイ時間が30時間を超えていました。
現在のゲームに逆行する理不尽、不自由さの中にあるハードな面白さを見つけてみてください。
コメント
コメント一覧 (2件)
背教は普通にお金で浄化できる。全然詰みじゃない。ダークソウルやブラボやってた身からすると初見殺しも少ないし、遠距離攻撃が攻撃の手段になること自体がずるいと思う。遠距離攻撃はどのゲームでも強すぎるから弱くなるのは当たり前。小瓶がよく置いてあってそこの説明見ると大体のことは分かる。ステータスもこういう死にゲーとかやってる人なら割とこれくらいは普通。
こういうタイプのゲームを初めてやる人からしたらまずゲームの難易度が高いので初心者向けではないが、このタイプのゲームの中では圧倒的に低難易度でダクソやブラボを手を出す前にプレイするのはおすすめ。
だが説明などが少ないのは事実。でも今のこの何でも調べられる時代だと攻略を見てプレイするゲームも中々楽しい。
色々な死にゲーされているとこれでもぬるいんですね…自分は一生フロムには出が出そうにありません。