今回は行政書士試験に9か月で1発合格した私の体験談をまとめていきたいと思います。
行政書士を目指している人の助けになれば幸いです。
かかった時間や費用も書いておくので気になる人は参考にしてください。
スタート
まず勉強を始めた私の状況からまとめていきます。
・法学部卒(卒業は8年前)
・FP2級所持
・30歳
といった感じになっております。
法学部卒とはいえ、卒業から時間が経っていること、さらに当時、真面目な学生ではなかったので法律に関するアドバンテージはほぼなかったです。
正直、未履修者でも5時間も勉強すればスタート地点の私の知識に追いつけるぐらいのものしかなかったです。
(悪意の意味や六法の意味が分かるぐらい)
また、行政書士を目指したきっかけは資格を取得していく中で独立向けの資格はないかなーと思い挑戦してみたという感じです。
FP3級を取得(1か月)
↓
FP2級を取得(4か月)
↓
行政書士試験合格(9か月)
とんとん拍子にFP2級まで取得できたので、法律に絡む資格の中で目を付けたのが行政書士でした。
ちなみにすべて独学で取得をしています。
FP2級の試験が終わった2月から行政書士の勉強を始めています。
独学で資格取得をしたいと考えている人は特に参考になると思います。
教材の紹介
私が使っていた主な参考書はこちら
・フォーサイトバリューパック
・うかる!行政書士総合テキスト2022
・合格革命行政書肢別過去問集2022
・合格革命行政書士1問1答式出るとこ千問ノック2022
・ニュース検定公式テキスト「時事力発展編」1・2・準2級
模試なども合わせるとトータル8万円ぐらい。
(2万ぐらいは国の制度で返ってくるので実質6万ぐらい)
フォーサイトは1周しただけでほぼ使わなかったので正直不要でした。(これを除けば3万ぐらいに)
質問機能も使ったことはありませんでした。
そのため、他の紙のテキスト4冊のみをやりこみ、模試を自宅で2回ほど受けて合格したと思ってください。
詳しく教材の使い方について見ていきます。
中身に関してはリンクを貼っておくのでそちらで見てみてください。
フォーサイトのバリューパック
初学者がさわりだけ勉強する分にはまぁありかもしれません。
カラーで見やすいところも良かったです。
しかしなぜ使わなくなったかというと圧倒的に情報量が少ないからです。
そもそも合格最低点ぎりぎりを狙って合格するように最小限の情報しか載っていないので問題を解いていて知識が不足します。
300点のうち最初から100点分は諦めて200点中の180点を狙って合格したい人には良いと思います。
しかし、よっぽど時間がない限り得策とは思えません。
300点中の280点が取れるテキストを使いつつ200点ぐらいを狙うように合格を狙っていく方が堅実だと思い、情報量の多いテキストに移りました。
それがうかる!行政書士総合テキスト2022でした。
うかる!行政書士総合テキスト2022
こちらもカラーテキストだったのが決め手でした。
記憶を定着させるのに色は重要なファクターです。
周回すればするほど
「テキストの何ページぐらいに書いてあった」
「何色のページに書いてあった」
というイメージが記憶するのを助けてくれます。
ゆえにわざわざ2色刷りテキストを選ぶ理由はありませんでした。
また、電子テキストもNGです。
1ページ1ページめくるのが遅いので勉強の効率がめちゃくちゃ落ちます。
行政書士のテキストは1000ページを超えるものも多いので、そういったことに無駄な時間を割かないように紙のテキスト推奨です。
そんなこんなで選んだのがこのテキストでした。
内容を覚えるテキストはこれ1冊だけです。
絶対に2冊以上用意しないようにしてください。
書いてある内容が9割同じなので無意味です。
また書いてあった場所などを覚えるのに2冊になると時間がかかったり記憶が混ざってむしろ邪魔になります。
テキストの数は極限まで減らすこと。
これは独学には絶対必要なことです。
参考書が増えるほど知識は散らかっていきます。
また、ノートを別に作らないこともポイントです。
自分でノートにまとめることほど時間も効率も無駄にする行為はありません。
書くこと自体に時間がかかる、見なければいけないものが増える、といいことなしです。
何よりテキストによくまとまっているのでノートを作る必要がありません。
必要があればテキストに付箋を貼ったり、直接書き込むようにしてください。
それが1番効率的です。
合格革命行政書肢別過去問集2022
私が1番時間をかけた参考書です。
939ページにわたって2496問も載っています。
問題量として十分です。
ひたすらこれを繰り返していきます。
ただ繰り返すのではなく、間違えた問題にチェックを入れることが重要です。
そうしなければわかる問題も間違えた問題も同じ回数だけ勉強することになり非効率です。
間違えた問題を回数がこなせるようちゃんとチェックしていきましょう。
そうやって翌日の勉強を始める前に、前日の範囲で間違えた問題を復習する習慣をつけるとよいです。
もちろん週1復習日を決めるような取り組み方もGOOD。
私は2496問中約2400問は解答の理由が言えるまで繰り返しました。
逆にCランクの問題や10年以上出ておらず既にトレンドでない問題はある程度捨てました。
これも大事なことです。
満点はいらないからこそ、見切りをつけるということですね。
法律は改正が行われるため、出題のトレンドは変わっていきます。
あまり古すぎる問題に固執しないようにしましょう。
合格革命行政書士1問1答式出るとこ千問ノック2022
肢別問題集に加えてこちらの参考書も必要になります。
肢別問題集は問題量こそ確かなものの、あくまで過去問からまとめられているので今年出るであろう新しい問題に関しては守備範囲外です。
この問題集は予想問題も含んだ参考書になっているので次年度の試験対策にはやっておいた方がいい参考書と判断しました。
実際やっておいてよかったです。
ただし、ある程度肢別問題集の完成度を高めてからでなければいけません。
しっかり基礎を固めた上でなければ知識が穴だらけなので意味がありません。
こちらも同じくしっかりチェックを入れながらやりましょう。
ニュース検定公式テキスト「時事力発展編」1・2・準2級
これは一般知識の対策用に使いました。
ネットでオススメという意見を見て一般知識はこちらで乗り切ろうと考えました。
結果14問中12問正解と足切りどころか大きく合格に貢献してくれました。
このテキストを参考に問題を作っているんじゃないかと思うぐらいにはビタビタにでました笑
めちゃくちゃオススメのテキストです。
文章理解はこちらで対策できないので自信がない人は他でやってください。
とはいえ、文章理解は一朝一夕で身につくものでもないですし、対策するにはコスパが悪いので自信がない人は他で点を取るように考えた方が現実的です。
スケジュール
次に先ほど紹介したテキストを使ってどのように進めていったのかを紹介します。
勉強時間に関しては1日2時間をノルマにやっていました。
トータルすると400時間ぐらいだと思います。
「あれ、少なくない・・・?」
と思う人がほとんどだと思いますが実際これで合格しています。
効率を求めればそんなものだと思います。
初学者は+5時間ですね。
フォーサイト(1か月)
↓
うかる!行政書士総合テキスト2022(3か月)
↓
合格革命行政書肢別過去問集2022(3か月)
↓
合格革命行政書士1問1答式出るとこ千問ノック2022(1か月)
↓
ニュース検定公式テキスト「時事力発展編」1・2・準2級(1か月)
基本的な流れとかけた時間はこんな感じです。
もちろん重複して取り組んでいたりするので大まかな流れだと思ってください。
特にうかる!行政書士総合テキストは最後まで使いました。
問題でわからない場所が出るたびにこのテキストで調べたり、問題で新たな気づきがあった時はうかる!行政書士総合テキストに直接書き込みテキストをレベルアップさせます。
そうやって限られたテキストが何度も目に触れるようにしながら定着を図りました。
9か月というと270日なので毎日2時間勉強すると540時間。
400時間はあまりにも少ない時間です。
その理由がスプラトゥーン3の発売です。
9月に発売されたこのゲームにはまり、9~10月はかなり勉強がおろそかになりました。
また、行政書士では独立しても食っていけないというネットの情報を見てモチベーションが下がったことも原因です。
そんなこんなで浮き沈みがありながら、結果として勉強したのが400時間ぐらいだったということです。
自分より勉強時間を担保していたり、教材をたくさん持っていたり、お金をかけてスクールに通っている人もいると思います。
ただ、それは合格に必要なことなのか?
もっというと合格に最短の道なのかちゃんと考えた方がいいです。
行政書士は資格を持っている人が多いです。
そのため、合格者の体験談や、情報がネットにたくさん転がっています。
それをしっかり拾い集めれば思ったより短い時間で仕事と両立しながらでも十分にとれる資格です。
気を付けてほしいのは、アフィリエイトサイトです。
報酬をもらって通信講座やスクールをオススメしているサイトがたくさんあります。
そういった情報を鵜吞みすると・・・。
ということで情報の精査ができない人は自分の体験談を参考にしてください。
通信講座やスクールからの報酬は1円ももらっていませんので忖度なしです。
通信講座を否定するつもりは一切ありませんが、動画を見るだけでは絶対に受かりません。
テキストをベースにわからないところだけ補足的に動画ツールで補ってあげることで効率的な勉強になります。
また記述の対策は試験前1週間Youtubeのヤマ張り動画を見たのと模試や過去問の記述を参考にしただけですので特別テキストは使っていません。
合格してみて
1番に思ったことは思ったよりあっさり合格できたな、ということです。
実際かけた時間決して多くはなく、さぼった時間もありながら合格に至ることができています。
他の難関資格であればこうはいかないでしょう。
あと行政書士の資格って役に立たないなってことです。
行政書士の求人の少なさ、独立の難しさを感じています。
実際に行政書士として仕事をしている先生に話を聞きに行った上での感想なので適当な意見ではありません。
行政書士の先生曰く「法人化している行政書士法人○○と個人の行政書士どちらに仕事頼みますか?」と言われて確かになと思いました。
金額的に安くして戦う方法もありますが、単価を下げると最後に苦しむのは自分になるというのがわかっているので独立のイメージがわきませんでした。
もちろん成功する人もいます。
しかしそれは行政書士の資格がなくても同じことです。
成功する人は行政書士の資格があるから成功するのではなく、成功するのに必要な資質を備えているから成功するのです。
営業力、精神力、折衝力、コミュニケーション力などなど。
ゆえに私は行政書士の資格ってあんまり役に立たないなと感じた次第です。
ただ、これだけこき下ろしましたが挑戦して、合格してよかったとは思っています。
持っていて損はないですし、自分の勉強の仕方が間違っていないことを自覚できたり、勉強の習慣がついたこと自体は素直に良かったと思っています。
自信になりました。
周りから祝ってもらったことも嬉しかったです。
勉強ができれば次に社労士を受けてもいいですし、司法書士なんかを目指してもいいと思います。
そういった足がかりになったことが今回合格しての感想となります。
今から行政書士の勉強を始めようとしている人には取った後の目的を達成できるかを考えたうえで挑戦することをオススメします。
再挑戦する方は、無駄な勉強を省いて効率的に合格を狙う参考になれば幸いです。
以上、長くなりましたが合格体験記とさせていただきます。
最後に資格試験の勉強に役立つ記事も載せておきますので合わせて参考にしていただけると幸いです。