みなさん、バビロンズフォールというゲームを知っていますか?
2022年3月3日に発売されたスクエアエニックスから発売された有料のオンライン専用ソフトです。
事前情報や開発陣の豪華顔ぶれから、かなり期待が高かったゲームですが、結果として1年弱で終了することとなりました。
そして現在の炎上へと繋がっています。
その騒動の理由を詳しく説明していきます。
バビロンズフォールとは
開発にはプラチナゲームズの齋藤健治氏、プロデューサーであるスクウェア・エニックスの齊藤陽介氏、江原純一氏が携わった超豪華メンバー、間違いなく力を入れた作品となっています。
このプラチナゲームズとスクエニのタッグは大人気ゲームニーアオートマタを作り出したチームなのです。
当然、バビロンズフォールへの期待はかなり高いものでした。
高グラフィック、キャラクリエイトの自由度、流行りのシステムと死角はないように思えました。
そんなバビロンズフォールが2023年2月28日、1年弱でサービス終了のお知らせへと至りました。
サービス終了自体はスマホゲームでもよくある話なのでそこまで問題ではありませんが、多くのスマホゲームとの違いは有料のソフトだということです。
値段は以下の通り3パターンに分かれています。
通常版(パッケージ版・ダウンロード版)
8,580円(税込)
PlayStation®5 / PlayStation®4 / Steam®(ダウンロード版のみ)
デジタルデラックスエディション(ダウンロード版)
11,880円(税込)
PlayStation®5 / PlayStation®4 / Steam®
コレクターズエディション(パッケージ版)
19,980円(税込)
PlayStation®5 / PlayStation®4
オンライン専用ソフトであり、サービス終了後はオフラインでも完全に遊べなくなってしまいます。
つまり少なくともソフトの8580円という金額はどうあがいても価値がなくなってしまうのです。
当然これにはユーザーも怒ります。
そして炎上へと繋がっていきます。
それではなぜバビロンズフォールはサービス終了となってしまったのかその理由と、騒動の行方を解説していきたいと思います。
なぜサービス終了したのか?
シンプルにゲームがつまらない
まず、期待されたグラフィックがイマイチという点です。
最新のゲーム、プレステ5でも発売されるということで期待したユーザーも多かったですが実際のゲーム画面はコチラ。
3Dになった初期のオンラインゲームよりマシと言えるレベル。
お世辞にも良いとは言えません。
また、操作性の悪さを上げるユーザーも多くいました。
アクションRPGというジャンルのため爽快感や、無双感を求めるユーザーも多かったです。
しかし、ふたを開けてみると、もっさりとした動作、回避のしにくさ、モブ敵からの阻害、ダウンからの復帰の遅さなど快適さとはかけ離れたものとなっていました。
さらにひどいのが、アプデで追加された部分の中には動画ではなく、紙芝居のように静止画を垂れ流すムービー(?)やボイスのないシーンも目立ちます。
これ、このまま動きません笑
明らかな手抜きも多くユーザーをがっかりさせました。
ゲームバランスが悪い
基本的なシステムとしてはハクスラと呼ばれる、より強い武器を求めてダンジョンを周回するお宝さがしのようなシステムが採用されています。
そのダンジョンをクリアするために謎解きをしながらクリアを目指すのですが、この謎解き、ほとんど無視ができます。
例えばこの溶岩に落ちないように扉を解除しながら進んでいくのが正攻法ですが、なんと落ちても大したダメージを受けません。
そのため、扉を解除するより溶岩を歩いて行った方が効率が良くなってしまいます。
ここでまず1つシステムが崩壊しています。
そしてもう1つ致命的なのが武器のバランスです。
バビロンズフォールはソード、ハンマー、ボウ、ロッド、シールドの5種の武器があります。
それら武器を4つまで装備することができ、使い分けながら戦うというプレイヤー次第で無限のプレイスタイルを生み出すことができる面白そうなものでした。
実際メーカーも売りにしていました。
しかしボウ(弓)が強すぎて他の武器が全く息をしていません。
弓の強さとして
本当に趣味以外で他の武器を持つ理由がありません。
結果、上位ランカーでも弓を4本装備するのがテンプレと化してしまっていました。
無限に広がるはずのプレイスタイルが弓4本が結論となり、窮屈なゲームとなりました。
さらに拍車をかけた点として生産武器が最強ということです。
私がドはまりしたディアブロというゲームでは同じ武器でも追加で付いている効果の種類や数値が違うため、より良いものをと何度も何度もダンジョンに挑戦するのがハクスラの醍醐味でした。
このように同じ武器でも性能が全然違います。
オレンジの能力は固定の能力のため、青文字の能力がより優秀な装備を求めて周回します。
より自分のスキルツリーやプレイスタイルにあった装備を追い求めることがハクスラの1番楽しいところです。
そしてその装備を身にまとって他のプレイヤーに自慢する、こういった優越感がまたダンジョンへ潜る気持ちを駆り立てます。
より良いドロップ武器を求めるのがハクスラです。
先に述べたようにこのゲームではダンジョンで手に入れる武器よりも、素材を集めて作ることのできる「クアグマイア」という弓がぶっちぎりで強いです。
そのため、上位ランカーは弓を4本担ぐのがテンプレと言いましたが、その弓もクアグマイアを4本担ぐのがテンプレとなっています。
何度も何度もダンジョンに挑戦するよりも素材を集めて確実に作ることができる武器が強いのではダンジョンに潜る理由がなくなってしまいますね。
この要素だけは本当にハクスラをやったことがない人が作ったとしか思えない仕様です。
世界観が難解
専門用語が序盤からバンバン繰り出され、ユーザーを置いてけぼりにします。
スタート序盤の動画から
哨士(センチネル)になる
昇天(アセンション)するか堕天(フォール)するしかない
現実態(エネルゲディア)になっちまった
まさか幽輪現象(イクシオンフェノメノン)!?
と訳の分からない世界観が展開されます。
何1つわかりませんね笑
オンライン専用ゲームなのにチャット機能がない
バビロンズフォールはオンライン専用ソフトにも関わらずボイスチャット機能はおろか、メッセージ機能さえありません。
ありえませんよね笑
オンラインで気の合う人を見つけたり、同じ目的をもってダンジョンを周回したりという意思疎通ができないのです。
モンハンでいうと
「次〇〇のクエストいきたい」
「ジンオウガどうやって倒せばいい?」
というようなユーザー同士の一切の交流を省いたのです。
もちろん、ロビーでの雑談もできないので人と繋がる楽しみが全くないのです。
オンラインの良さ、どこ?
発売時期が悪かった
発売当初からSteamでの同時接続人数(=同接)が600人しかいませんでした。
これはバビロンズフォールだけでなく、同時期に発売したゲームが関係しています。
誰もが知っているエルデンリングです。
エルデンリングは2022年2月25日に発売となっており、2022年3月3日に発売したバビロンズフォールより1週間ほど早く発売されています。
エルデンリングの評判は皆が知るように神ゲーです。
2022年ゲームオブザイヤーにも選ばれ、2022年で最も素晴らしいゲームと評価されています。
そんな神ゲーに皆がハマっている中、エルデンリングよりも劣化したグラフィック、システム、難易度、やりこみ要素など、何1つ勝てていないバビロンズフォールを買う人はいません。
実際、購買層は似ていると言えます。
だからこそ強大なライバルに勝つことができず、初日から同接600人という悲劇をもたらしました。
ちなみにエルデンリングの初日の同接は75万人と文字通り桁違いです。
そして終了間際の同接は45人と最後まで多くのユーザーに温かく見守られることはありませんでした。
基本プレイ無料の時代にフルプライスのゲームは敷居が高い
今の時代、スマホゲームやPCのゲームは基本プレイが無料で、追加コンテンツやゲーム内課金でお金を払いたい人が払ってプレイするのが当たり前となっています。
スプラトゥーンやCoDのようにソフトを買ってオンラインを楽しむゲームもありますが、1人で楽しむモードもあり、オフラインで楽しめる分にお金が払えるゲームと言えます。
そんな時代の中、8580円という高額なソフトを買うには勇気がいります。
スプラトゥーンやCoDのように前作が楽しかったことを知っていればその金額を払うことも厭わないユーザーも多いでしょうが、やったことのないオンラインゲームにフルプライスは私も抵抗があります。
サービス終了に対するユーザーの反応
はやっ
好評なら終了しない
サ終のスクエニ
買ったやつに返金してやれよw
プラチナの黒歴史がまた1ページ
ここしばらくプラチナろくなゲーム出してないような
フルプライスで売ってこれはアカンやろさすがに
全て納得のコメントです。
買取金額0円の伝説へ
オフラインで遊ぶモードがないため、ただの円盤と化しました。
当然買い取っても売ることができないので0円という値段になっています。
バビロンズフォールはフリスビーとして使うか、鳥よけにベランダに吊るすぐらいしか利用価値がなくなりました。
プラチナゲームズの今後の対応について
公式サイトでは、ゲーム内通貨「ガラズ」の払い戻しに関するお知らせが掲載されています。
未使用の課金通貨は返金するということです。
しかしながらゲームが遊べなくなることへの補償や返金の対応に関しては一切なしです。
そのため、中には詐欺だというユーザーも。
気持ちはわかりますが、現実的に返金などの対応は難しいでしょうね。
大赤字でしょうし、1年はサービスを提供しているので無価値とまでは言えません。
ただ、間違いなく次回作の販売本数の首を絞める結果にはなるでしょう。
スクエアエニックスに関してはスマホのアプリも早々にサービスを終了しすぎて、もはやスクエニであることが不安材料でしかありません。
名誉を挽回することはできるのか、今後のプラチナゲームズやスクエアエニックスに期待したいところです。
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